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help リーダーに追加 RSS 燃えよ剣(下)前半  著者:司馬遼太郎  

<<   作成日時 : 2008/10/09 20:35   >>

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ぜんぶ読み終わりましたが
近藤局長から離れて最後の函館の地でやっと、ようやく
彼らしさが爆発したように感じました


燃えよ剣(下)前半  著者:司馬遼太郎

            この感想は下巻の感想です。
            上巻の感想はコチラをどうぞ



画像



















本書でも書かれていましたが
むしろ土方さんは、近藤勇という人から離れてはじめて

天下という大舞台で楽しく大喧嘩できたんじゃないのかなぁ と思った


上巻の時
新撰組という「作品」を歳三が必死でつくりあげ
組織的になり機能的になっていく「それ自体」を歳三が
楽しんでいるかのような印象を受けてきましたが


下巻については もうこれぞ・・

だいじな新撰組という「作品」を機能的になくしたことで
今度は独自に自分の意の向くままに


少数精鋭隊のみで 一攫千金の山でもあてるかのような・・

  大博打のケンカの連続・・!!



たとえ火の中 銃弾の中 


   俺に銃弾は 当たらない



こう言って
馬上でガンと突っ込むものだから
読んでいてヒヤヒヤの連続でしたよ!

この人自体が 剣の腕がスゴイというのも当然ありますが
それ以上に これだけ 


   剣 VS 銃


のぶつかり合いの中で


   銃弾が当たらなかった


これこそが奇跡の子としか言いようがありません。
すごいです。
すごすぎます!
銃弾の雨の中 鞘から刀を抜いて切り込みに踏み込んだら
私なんてまっさきに足と胴を撃ち抜かれて
バタリと倒れる運命にあること間違いなしです


 そう、それが一般ショミンというものです。

 おそるべし土方歳三


そうそう。
なかなか滑稽におもったことがありました


この鬼の副長「土方歳三」が制定したことで有名な


 新撰組 局中法度(新撰組の中のきまり)


  平たく言えば 命がけで組のために戦わなかったら
  切腹やら斬首やら、という そういった血なまぐさい決まりのことです。
  逃げ出しても たちまち打ち首です
  この法度だけで逃げ出した隊士も大勢いたそうな



なんだろうな、 この決まりをみるとすごく滑稽に感じたんです、最初。


この時代 君主に対してぜったい忠実な志がある=「侍・士」
というのがあると思います。 武士にとっては
これが命の前にあるものだと思う。生きる、存在意義すべて。


動乱の時代だからこそ 
隊の中で こんなきまりなんかで隊士をくくり縛り確保することのほうが
よほど命がけの隊士というものは ついてこないと思うんだ


それのどこが滑稽なのかというと、


最強の隊をつくりたかった土方さん・・
彼の最強の魂というのがあの局中法度にしたためられているのですよ

でも、時勢に逆らうものであるのはわかってる
でも 結局 誰もが土方さんを慕うことはできなかった

 ひとが動く 理由   ですよね。


この局中法度作成を境に、
(時勢の動乱というのもあったのですが)
どんどん隊から人が減っては入り そして減っていくのです
恐怖の中で 逃げ出すこともできずに死んでいった
光の当たらない隊士たちがいくらいただろうと考えさせられる

彼が本当に作りたかった大きな「作品」は
数人の少数精鋭ではなかったはずなんだ、少なくとも京都の時点では。
大きくて・・機能性があって・・ みんながすごい志を持っていて・・

でも、 ヒトが本当に魂をふるって剣を掲げるのは


  まぎれもなくそこに 誰かを思う血がたぎるからな事

誰かじゃなくても よりよい日本にしたいとか


そういう熱い思いがあるわけで
その熱い思いをもつ隊士たちが
彼の手であったり、彼の目の前を先陣切って ことごとく散っていく様
本当に切なかった


強くしたいのに その動機が
起爆剤になりうる その心が「統制」「気合」のみに
頼って 知らず知らずに去っていく隊士を


  ちっちぇぇ 奴らだ

と部下を虫けらのようにしか思っていなかったのは
すごくもったいない性格だったと思う

だからこそ 新撰組には近藤局長がいたわけですがね。



  それでも ついてくるのが 本物の隊士だ


きっと土方さんならば そう言うんだろうな(苦笑)

なんておもうと ついつい笑ってしまいますv


そう、それが土方さんなんだもの!

沖田もこんな気持ちで彼を見ていたんじゃないだろうかと思う
明らかに納得しかねる 自己中心的な考えなんだろうと
つまはじきにしたくなる行いなのですが、

なぜか応援してしまうのは
土方さんが自分に正直すぎたからなんだとおもう
やっぱり 土方さんには 

ずっと沖田についていてほしかったなァ・・

と本を読んで何度も悔やみましたね


 同じ志持てぬモノは 命持つ必要なし


本当に恐ろしい男よなぁ・・と背筋が凍りそうになる
 


こう、永倉新八たちが


   あんたにはもうついていけない!

異議を唱えたとき
「異論者になり下がるなら もうついてくるな」的な 
ジャイアンみたいな俺様態度をとる


   その心の裏に 彼らをこの圧倒的劣勢になる自分の傍から

   離れるように仕向けた



あの瞬間は涙腺がたまりましたね。
最後まで横暴な自分についてきてくれた
その心が彼なりにあったのでしょうね(涙)
冷酷な男と思われているだけに 涙チョチョ切れましたよ。
司馬さんも本当は土方さんにそんな心があったとは
はっきり書いていないんですが


   ここの解釈は 読者にゆだねられているんだと思う
   私はぜったい あれは憎まれながらも土方さんの不器用な思いやりが
   こめられていたんだと思う。


出て行く道中 永倉たちが


    土方さんのバカヤロウ! 土方さんの大バカヤロウ!!


だなんて涙と鼻水とよだれを垂らしながら
石ころ蹴って旅路を歩いていたら


  ああ・・ どんなにか素敵な事だろう


とすごく感慨深くなった
しばらくめそめそしてしまいました(苦笑)





すみません、存外 感想が長くなりましたので
分けます。
         
               後半の感想はコチラになりますv


                    本の感想はコチラになりますv



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